今や旅行先として定番となっている東南アジア。ベトナムをはじめとして,刺激的な体験ができるとして若者を中心に大人気の観光地です。しかし,東南アジアの中でもどこに行ったらよいのか分からない方も多いのではないでしょうか。そこで,この記事では実際にベトナムに在住経験があり,タイとカンボジアにも滞在経験のある筆者が3か国の特徴やポイントを比較していきたいと思います。
ベトナム・タイ・カンボジアの3か国の観光地としての特徴を
①言語
②宗教
③食事
④物価
⑤気候
⑥歴史
⑦文化
⑧現地での移動手段
⑨日本からのアクセス
⑩国民性
⑪国の雰囲気
の観点から丁寧にまとめていきます。
まずは比較表から
まずは結論として比較表をお見せします。
それでは,以下で具体的に見ていきましょう。
①言語
ベトナムの言語はベトナム語です。ベトナム語については以下の記事で詳しく解説しています。
アルファベットを使用しているので,比較的馴染みやすい言語になります。タイではタイ語が使われています。インド系の表音文字で表記するため日本人にとっては難しい言語です。カンボジアではクメール語が使われています。クメール文字はタイ語と同じく,インド系の表音文字で日本人には理解が難しいでしょう。しかし,タイ語やベトナム語と違って声調やアクセントがないため比較的発話の観点では伝わりやすい言語です。
②宗教
ベトナムの宗教は大乗仏教です。しかし,実際には民間信仰が多いです。
タイの宗教は上座仏教で,町中でも仏教徒を見かけることがあります。カンボジアの宗教も上座仏教ですが,タイほど宗教色が強いわけではありません。
③食事
ベトナムの食事はフォーやブンを中心とした麺類がメジャーです。
タイの食事は基本的にスパイシーなものが多く,「タイ料理」として世界的なブランドになっています。カンボジアの料理は味付けがマイルドで日本人馴染みやすいです。
④物価
3か国の中ではベトナムが一番物価が安いです。しかし,日用雑貨などは日本と同じかそれ以上の物価なので注意してください。
タイに関しては基本的に日本よりも物価が安いですが,ベトナムほど安いという訳ではないです。カンボジアに関してはタイよりも少しだけ物価が安いです。ただし,3か国とも世界的に見れば非常に物価が安いのでそこまで大きな違いはありません。
⑤気候
気候に関しては基本的に3か国とも国内での地域差が激しいです。ベトナムに関して言えば北部は寒暖の差が激しく,南部は温暖ですがジメジメしています。ベトナムの気候についてはコチラの記事とご覧ください。
タイもカンボジアも雨季と乾季が存在し,蒸し暑い時期もあれば涼しくて比較的過ごしやすい時期もあります。
⑥国家・経済
国家経済に関してはベトナムが世界的に見ても珍しい社会主義国家です。しかし,実情はドイモイ政策以降資本主義経済を取り入れており,社会主義国家と言えるかは怪しいところです。ベトナムは現在高度経済成長期ともいえるほど成長率が著しいです。詳しくはこちらをご覧ください。
タイとカンボジアに関しては資本主義経済を取り入れています。タイは歴史的に列強からの植民地支配を受けなかったということもあり,3か国の中では経済発展が早い方です。カンボジアに関してはかつてのポル・ポト独裁政権の影響により,政治的な問題から発展が阻害されていました。現在では,多くの先進国からの援助を用いながら順調に経済発展しています。
⑦文化
歴史文化に関してはカンボジアが圧倒的です。アンコール遺跡の壮大さと美しさは,東南アジアの中でも突出しています。また,タイにも仏教に関する文化遺産がたくさん残されています。ベトナムに関しては,フランス統治や中国文化の影響が色濃く残っています。
⑧現地での移動手段
ベトナムでは移動手段のほとんどがバイクです。配車アプリの「Grab」も普及しており,人々の生活の中にバイクは溶け込んでしまっています。
逆にバイク以外のシクロなどの伝統的な乗り物は衰退していっています。シクロに関してはコチラの記事をご覧ください。
タイでの移動手段はタクシーや地下鉄など1番日本に近い方法になります。地下鉄にも乗車ゲートがついていたりしており,むしろ日本より先進的な駅も見られるほどです。カンボジアの移動手段は主にテュクテュクやバイクタクシーになります。値段は交渉性の場合がほとんどなので,公共交通機関というイメージよりローカルな移動手段が多いといえます。
⑨日本からのアクセス
日本からのアクセスは直行便を使えばベトナムが一番所用時間が短いです。
一方カンボジアには直行便がなく,ベトナムとタイと比べてアクセスが悪いことが分かります。また,タイの空港は東南アジア諸国のハブ空港として利用されている一面もあります。実際にベトナムに行く場合も,タイを経由して行く方法もあります。そのような観点からすると,タイが最も日本からのアクセスが良いといってもいいでしょう。
⑩国民性
ベトナム人はよくも悪くも素直です。ベトナム人の感情についてはこちらの記事をご覧ください。
思っていることは顔に出しますし,喜怒哀楽の表現も豊かです。タイは「微笑みの国」と言われているように,温厚な性格の人が多いです。しかし一方で,敬虔な仏教徒が多いので簡単には近づきがたい雰囲気を出している人が多いのも事実です。カンボジア人は非常に日本人を慕っています。日本人を見ると必ず
と笑顔で叫んできます。それだけカンボジア人にとって日本というのは身近な存在なのでしょう。しかし一方で,日本人観光客は詐欺師のターゲットになっています。「日本人観光客」=「お金持ち」というイメージが強いのでしょう。滞在先での盗難や入場料の不当な請求など,ぼったくりの被害が後を絶たないといいます。実際に,私自身もカンボジアのタクシーで3000円ほどぼったくられ観光名所の入場料で2000円ほど不当に請求されました。このようなぼったくりを日常茶飯事に行っているのがカンボジア人ともいえます。
⑪国の雰囲気
ベトナムの雰囲気はのんびりしています。仕事中も平気でスマホを触りますし時間にもルーズです。ベトナムの雰囲気についてはコチラの記事をご覧ください。
タイのイメージはバックパッカーの聖地があるということです。
タイの繁華街は多くの飲み屋やクラブであふれかえっています。また特筆すべきなのは,タイの「オカマ文化」です。繁華街を歩いているとオカマのような方に声をかけられることがあります。また,オカマバーのようなお店やニューハーフショーを行う店などもあります。対してカンボジアでは圧倒的な文化遺産が特徴的です。しかし,同時に上でもお伝えしたようなぼったくりが横行しています。ベトナム・タイと比べて文化的に価値のあるスポットが多く旅行をするのであれば一番時間が必要な国でもあります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
東南アジアとは言っても国によってさまざまな違いがあります。日本人であれば比較的簡単に国境を越せますので,東南アジア周遊の旅を企画するのも面白いかもしれません。ぜひ、その際にはベトナムダナンに立ち寄ってくださいね!