この記事では,私がベトナム留学中に感じたことや考えたことをお伝えしていこうと思います。本記事は<Part2>になります。このシリーズは全部で<Part20>まであるので,以下の記事で目次をまとめています。ぜひ参考にしていただければと思います。
これらのシリーズは,以下のような人を対象とします。
ベトナムがどんな国なのかを知りたい人
ベトナム留学でどんな経験ができるのか見てみたい人
日本と比べてベトナムがどう違うのか知りたい人
苦労したことや楽しかったことを知りたい人
[その4]大型スーパーに入るときの慣習
ベトナムのスーパーでは入口の前にこんな人だかりができています。
なぜこんなところに人が集まっているかというと「荷物を預けるため」です。
そうです。規模が小さなコンビニなどでは荷物をもって入れることが多いのですが,大型スーパーでは万引き防止のために荷物を没収されます。それだけ万引きが起こりやすい環境なんです。
ベトナムの大型スーパーには想像以上の人で溢れかえります。イメージとしては,渋谷のスクランブル交差点くらい混みます。
こんな人ごみの中であれば万引きなどヤリ放題なのでしょう。そのためにも,荷物は全没収されます。私が最初にスーパーに入ったときはそんな決まりがあることは知りもしませんでしたので,リュックを背負ったまま入ろうとしたら
と怒られてしまいました。バックをポンポンされたので
ということが分かり,周りの人がみんなバックを預けていたので察することができました。人ごみの中をかき分けてどうにかカウンター近くまで辿り着いたのですが,荷物の保管方法がいかにもベトナムらしいです。
写真の奥にロッカーが見えると思うのですがこちらのロッカーすでに満杯です。カウンター内のありとあらゆるすき間にお客さんの荷物が収納されていきます。そしてベトナムには「並ぶ」という概念がないのか,みんな人ごみをグイグイかき分けながら自分の荷物を預けに行きます。
カウンター内の職員さんも非常に忙しそうで不機嫌です。荷物を預けると,代わりに番号券をもらえます。それを帰るときに見せて,荷物を返してもらえるという流れです。
しかし,ベトナム人はそんな律儀なことはしません。自分でカウンターに入っていき,強引に自分の荷物を見つけて取り去っていくのです。カウンター内の職員さんも必死に止めますが,客はそれでも強引に入っていきます。
これが正直な感想でしたね。
[その5]圧倒的な「バイク社会」
ベトナムと言えば「バイク」を思い浮かべる方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。まずはこちらの写真をご覧ください。
びっくりしますよね。こちらは先ほどの大型スーパーの駐輪場の写真です。ベトナム人の移動手段はほとんどがバイクです。町中に車はタクシー以外ほとんど通っていません。
ベトナムの交通ルール
そしてバイク社会ならではなのかもしれませんが,交通ルールなんてあって無いようなものです。ベトナム人は平気な顔して歩道をバイクで突っ切りますし,車道を逆走なんて日常茶飯事です。しかし,そんな彼らも信号だけはさすがに守ります。
2人乗りを越える3人乗り
どうやらベトナムでは子供は二人乗りの人数にカウントされないらしく,学校の送り迎えまでもがバイクで行われます。
この写真のように,子供連れの家族が3人乗りでバイクに乗っているのをよく見かけます。
クラクション社会
さらに印象的なのがクラクションの多さです。ベトナム人は異常なまでにクラクションを鳴らします。ベトナムで知り合ったアメリカ人の友人はこんなこと言っていました。
ベトナム人のクラクションはアメリカ人に「crazy」とも言わせるほどです。家の中、店の中、大学…,どこにいても一日中クラクションの音が響き渡ります。しかし,一週間ほどして気付いたことなのですが,彼らは「怒っているから」クラクションを鳴らしているわけではなさそうです。
どうやら「自分たちの存在を知らせる」ためにクラクションを鳴らしているようです。というのも。現地の友達にドライブに連れて行ってもらい山道を走っていた時のことです。周りに誰もいないのに友達は定期的にクラクションを鳴らしていました。
と私は思っていたのですが,よくよく観察してみると見通しの悪いカーブの手前でクラクションを鳴らしていました。これは紛れもなく「ここにいるから気をつけてね」と周りにアピールするためのクラクションなのでしょう。
このクラクションの意味は街中でも同じです。日本では
という意味をこめてクラクションが使われることが多いですがベトナムでは
という意味をこめてクラクションが使われているのです。こんなにも文化によってクラクションの使われ方が違うのかと驚きました。
バイク最優先主義
そしてこのクラクションの使われ方は「バイク最優先主義」にも通じるところがあります。私は勝手にベトナムの交通を「バイク最優先主義」と名付けてしまっています。
というのも,ベトナムでは横断歩道で歩行者優先なんて概念はありませんし,歩道にバイクが乗り上げてきたら道を譲らなくてはいけません。
最初の1週間はそう思わずにはいられませんでした。日本では歩行者を最優先としますが,ベトナムでは歩行者の扱いがひどいです。というより,そもそも歩行者が非常に少ないです。「リュックをもって歩いている=観光客」と断定できてしまうほど歩行者が少ないのです。このような背景からか,ベトナムの交通ではバイクが最も優先されます。
バイクの免許
ベトナムでバイクを運転するためにはバイクの免許を取得する必要があります。なんとベトナムでは,交通に関する国際条約が日本と異なるため日本で取得した国際免許は通用しません。1つだけ例外があって,スクーターは誰でも免許なしでのることができます。
日本でいう自転車のような存在ですね。しかしこの免許,あって無いようなものだというのが正直な感想です。友達の話を聞くと,ベトナム人はバイクの免許を取りにバイクで試験場へ向かうらしいです。
もはや意味が分かりませんが,それだけ生活の中にバイクが浸透しているということなんですね。さらに外国人も国際免許が通用しないことを知らずにバイクのレンタルを受ける場合があります。レンタル屋さんも免許を確認することは稀で,ほとんどはパスポート1つでバイクを借りることができてしまいます。
さらに,万が一無免許で警察に捕まったとしても,ベトナムでは賄賂で何とかなるケースが多いらしいです。ここら辺はベトナムの興味深い交通事情ですよね。詳しくはこちらの記事をご覧ください。
まとめ
一旦<Part2>は終了します。今回記事にまとめたものも留学開始から一週間以内に起こった出来事です。非常に濃い時間を過ごせていましたし,自分自身頭を悩ませるきっかけにもなりました。これからももっともっと刺激を求めて邁進していきたいと思います。