みなさんはベトナム料理と聞いて何を思い浮かべますか?私は正直ダナンに来るまでは,フォーしか知らない状態でした…。しかし実際は,ベトナムには非常に多くのローカルフードが存在します。
その多くは中国の影響を受けており,フランスの植民地化を経て独自の形に発展したものです。ですから,「東洋」×「西洋」の見た目・風味になる料理が多いです。味付けもお好みで調味料を加える方式なので,日本人でも親しみやすい料理がほとんどです。
もしベトナムに旅行されるのであれば,ベトナム料理の知識を入れた状態で街を歩いてみると違った楽しみ方ができると思います。そこでこの記事では,ベトナム料理を網羅的にまとめていきたいと思います。目標としては,この記事を参照することで皆さんがベトナムの町中を歩いて
と分かるレベルを目指していきたいと思います。
ベトナム料理を網羅的にまとめるのと同時に,町中に出てくる単語も扱っていきます。
まずは一覧表から
まずはこちらの一覧表を眺めてみてください。
と思ってもらうだけで十分です。以下では,これらのベトナム料理について詳しく見ていきたいと思います。
主菜
ベトナム料理の主菜は主に「麺類」「春巻き」「飯」「鍋」「その他」に分類されます。
麺類
麺類はベトナム料理の中でも最もメジャーな種類の主食です。
Bún(ブン)
ベトナムでメジャーな麺類。日本でいうビーフンや春雨に似ています。魚や鶏肉、貝やトマトなど豊富なラインナップを展開しています。
Phở(フォー)
ブンと同じくベトナムで最も知られている麺類の1つです。フォーはお米から作られる平たい麺です。現在では「フォー」がブランド化していて,各地にお洒落なフォー屋さんができています。
Mì(ミー)
ベトナム流の中華麺。小麦粉から作られ、黄色いです。焼きそば風の麺で,ベトナム風ラーメンを作るときによく用いられます。
Mì quảng(ミークワン)
ダナン発祥の麺類。日本で言うときしめんに相当する食べ物。北部では濃いスープに絡ませ,南部では薄いスープに絡ませるのが一般的です。
Miến(ミエン)
枝豆などから作られる春雨のことを指します。あまりメジャーではないです。
Hủ tíu(フーティウ)
カンボジア発祥の細い麺類。南部を中心に様々な種類のフーティウがたしなまれています。
Bánh canh(バンカン)
日本でいうところのうどんに相当する麺類。その長さは非常に短く,すすらなくてもパクっと食べられてしまいます。こちらも様々な種類が展開されています。
春巻き
春巻きは主食としても楽しめますし,麺類の副菜として頼むことも多いです。
Nem rán/Chả giò(ネムザン/チャーヨー)
揚げ春巻きのことを指します。北部では「ネムザン」南部では「チャーヨー」と呼ばれています。日本の春巻きと似ていて,親しみやすい風味をしています。大きさは日本の春巻きよりも小さく,一口サイズになっています。
Nem cuốn/Gỏi cuốn(ヌムクオン/ゴイクオン)
生春巻きのことを指します。ダナンでは非常に親しまれていて,ハーブやしそと豚肉を巻いて食べるのが一般的です。「ライスペーパー」とも呼ばれています。
ご飯
ベトナム料理ではご飯ものも人気があります。
Cháo(チャオ)
おかゆのことを指します。ベトナム人は,チャオを朝食に食べることが多いです。
Xôi(ソーイ)
日本でいうところの「おこわ」です。屋台料理のように軽食として振舞われることが多いです。
Cơm gà(コムガ―)
ベトナム流チキンライス。ガーリックライスの上にドカンとチキンをのせた一品。
Bánh chưng(バインチュン)
日本でいうところの「ちまき」に相当する食べ物です。ラーゾンという葉で包んで提供します。ベトナムの正月料理としても有名。
Cơm tấm(コムタム)
細かくした米を使った料理。もともとは脱穀の際に出る米のクズの再利用でしが,今では料理の一種として振舞われています。プレートで野菜や緒に行くと一緒に振舞われることが多いです。
鍋
少しお値段は張りますが,大人数で宴会をするときはよく鍋を食べます。
Lẩu(ラウ)
ベトナムの鍋料理です。鶏肉をはじめとして,牛やヤギ,海鮮など様々な鍋がたしなまれています。
Canh chua(カインチュア)
ベトナムのスープのことを指します。食後のシメで,ご飯にかけることが多いです。
その他の主菜
その他にも,粉もの系を基本として様々な主食が存在します。
Bánh mì(バインミー)
ベトナム流サンドウィッチ。フランス統治の影響から,パンの種類はフランスパンです。中身は様々で,ソーセージや鶏肉,卵やピーマンなどがよく用いられます。
Bánh bao(バインバオ)
日本でいうところの中華まんに相当します。これも中国の影響によるものでしょう。
Bánh xèo(バインセオ)
広島風お好み焼きならぬ「ベトナム流お好み焼き」です。米粉から作った生地を焼いて,豚肉やもやしなどを挟みます。触感はパリッとしていて,屋台にもよく売られています。
軽食
ベトナムのおやつには様々な種類があります。
Trứng vịt lộn(チュンビロン)
アヒルの卵を茹でたものです。バーや居酒屋でおつまみとして売られていることが多いです。殻をむいて塩を少しつけて食べます。
Chạo tôm(チャオトム)
サトウキビの茎にエビのすり身をつけて焼いた料理です。日本でいうとちくわのような食べ物です。
Bánh phồng tôm(バインフォントム)
円形のえびせん。サラダの付け合わせやライスペーパーと一緒に提供されることが多いです。かなりのボリュームなので,バインフォントムだけでお腹がいっぱいになることもあります。
飲料
ベトナムの飲み物と言えばコーヒーです。しかし,その他にも数多くの飲み物が存在します。
Cà phê(カフェ)
ベトナム流のコーヒー。日本のインスタントコーヒーとは違い,ステンレスを使って淹れるので濃い味のコーヒーが出来上がります。ベトナムでは「ミルクコーヒー」=「練乳コーヒー」なのでミルクを入れると必然的に甘くなります。
Sữa chua(スアチュア)
ベトナム風ヨーグルト。砂糖入りのものが多く,日本のヨーグルトと味はさほど変わらないです。
Nước mía(ヌックミーア)
サトウキビのフレッシュジュース。ベトナムの道沿いでよく売っているのを見かけます。サトウキビとはいっても,柑橘系の味に似ていてサッパリした味わいが楽しめます。
デザート
ベトナム料理と言えば辛いイメージがあるかもしれませんが,ベトナム人は甘いものが大好物です。町中の飲み物に砂糖が入っているのではないかと疑ってしまうほどです。
Chè(チェー)
果物、海藻、イモ類、穀類などをココナッツミルクにいれて煮込んでできる食べ物。中身は様々で,ドリアンを入れて食べる地域もあります。
Bánh rán(バインザン)
日本でいうところのどら焼きです。緑豆あんの入った揚げ団子のことを指します。ベトナム版ドラえもんではどら焼きの代わりにバインザンが用いられています。
Bánh flan/Kem caramen(バイフラン/ケムカラメン)
ベトナム風プリンです。チェーにもみられる通り,ベトナムでは乳製品もポピュラーなデザートです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。ベトナム料理を網羅的に把握しておくことで,留学・旅行をより一層楽しめると思います。また,町中でもベトナム語を理解することができますし,料理の名前を知っていればベトナム語でオーダーすることができます。
非常に楽しい経験ですし,現地の方々と現地の言葉でコミュニケーションを取ることは旅行・留学の醍醐味ではないでしょうか。ぜひこの記事を参考にしていただいて,ベトナム旅行・留学を実りのあるモノにしてください。