TOEFLに関してネットで情報を探していると、必ず目に付くのが「ダミー問題」だと思います。ダミーはTOEFL独特の制度ですので、ほとんどの方がその存在を知らないままに受験をしているのではないでしょうか。
実は、ダミー問題はTOEFLを攻略するうえで非常に大切な要素になってきます。一昔前までは、ダミー問題の種類が固定されていたために、ダミーを制する者はTOEFLを制すとまで言われていました。
そこで、この記事ではTOEFLダミーとは何かを徹底解説します。実際に、どのように扱うべきなのかというおすすめの過ごし方もお伝えしていきます。
1)ダミー問題ってなに?
2)種類は決まってるの?
3)本当に出たらどうするの?
大前提
TOEFL iBTは2019年8月1日より「問題数」「テスト時間」が変わります。インターネット上には,変更前の情報が氾濫していますから,十分注意して情報収集してください。詳しくは,以下の記事をご覧ください。特に,過去問演習の際は「形式が変更されること」を頭に入れたうえで取り組んでみてください。この記事では,変更後の形式に関してお伝えしていきます。
ダミー問題とは?
簡潔に言うと、ダミー問題とはスコアに関係しない問題のことを指します。
こう思われる方も多いかもしれません。ダミー問題は、ETSが今後のテスト作成の参考にするため、データを集める目的で作られます。ダミーをたくさんの受験生に解かせることで、TOEFLの受験市場のデータを得て難易度を調整しているのです。
本番の試験では様々な問題が用意されていますが、市場調査という目的のためダミーの種類は限られていると言われています。しかし、ダミー問題はテストを作成しているETSが
と公表している訳ではありません。ダミー問題は、TOEFLの大問数が固定されていないことや、TOEFLを受験された方々の体験などから、単に推測されている問題です。だからこそ「ダミー」問題と呼ばれているのでしょう。そこで、以下ではダミー問題の種類と見分け方、ダミー問題が出題された時の対処法をまとめていきたいと思います。
種類
ダミー問題には2種類あります。
①Readingダミー
②Listeningダミー
Readingダミーでは、通常大問数が3題で54分のところが、ダミー問題が1題追加されて合計4題で72分の出題がされます。
Listeningダミーでは、通常セット数が通常1セットで41分のところがダミー問題が2問追加されて、合計で57分の出題がされます。
※1セット=「会話+講義+講義」についてはコチラの記事で解説しています。
ダミー問題は、ほとんどがリスニングダミーであると言われていますが、私自身リーディングダミーも経験したことがあります。どちらにせよ、単に問題数が増えるだけですので性格としてはどちらも同じでしょう。
一昔前までは
「鳥の移住について」
「ラフレシア」
「音楽史」
のセットがリスニングダミーの内容であると言われていたり
「ID紛失」
「グリア細胞」
「詩人ワーズワース」
のセットもリスニングダミーの内容であると言われていたりしました。しかし、ダミー問題のセットは2017年春にリセットされたと推測されています。それでもなお、多くの解説サイトでは
と書かれています。残念なことに、最近になってダミー問題の順番は固定されていないことが確認できています。十分に注意して試験に臨むようにしてください。
見分け方
はい。結論からお伝えすると、ダミー問題は見分けることができません。
その通りです。ただし、ダミー問題の時間を有効活用することは可能です。具体的な活用方法を以下で説明していきます。
本当に出たら…?
もしダミー問題が出たら、取りうる行動は2パターンに分かれるでしょう。
1つ目の戦略は、ダミー問題が結果に影響しないことを利用して、問題を丸々1つ無視してメモ用紙にテンプレを用意する戦略です。ただし、この戦略は相当リスキーです。上でもお伝えした通り、最近ではダミー問題の種類はリセットされて順番もランダムになっているので、この戦略を取るメリットはありません。
2つ目の戦略は、しっかり全問取り組むというものです。リーディングダミーの場合、少し急いで問題を解いていけば通常以上にメモを用意する時間が取れます。リスニングダミーの場合も同様で、選択肢をパパっと選んでしまえば時間に余裕ができます。これらの、通常以上に生み出された時間を有効活用するのです。
具体的に見ていきましょう。例えば、パパっと問題を解いていった場合に、リスニングで1セットあたり2分の余裕があるとします。ダミー問題が出題されたとき、どれくらいの時間が余るかというと
2(分)×3=6(分)
となります。つまり、6分間もテンプレやメモ欄を作る時間を確保できるということです。実際、私がリーディングダミーを経験した時は各問題1分ずつ余裕があったので
1(分)×4=4(分)
となり約4分間余裕ができました。その4分を使ってメモ用紙に記入欄とテンプレを書き込んでスピーキングとライティングに備えました。ですから、ダミーが出たからといって悲観的にならずに
というようにポジティブに考えていきましょう。
そんな方のために、以下の記事でメモの取り方を解説しています。
そんな方のために、スピーキングとライティングのテンプレを公開しています。
いつ分かるの?
ダミー問題の有無は、タイマーがスタートする前に分かります。
試験が開始する直前のページで、リーディングで試験時間が80分、リスニングで試験時間が90分になっていればダミー問題が出題されることは確定です。「NEXT→」を押す前に、ダミー問題が出るんだと気持ちを落ち着かせて臨んでください。
注意事項
2017年春にダミー問題について大幅な変更があったと言われているように、これからも変更が繰り返されていくと思います。
というような博打はおすすめしません。私も初受験のときは、ネットの情報を鵜呑みにしてリスニングダミーの最後の問題を捨ててテンプレを用意しました。ダミー以前の問題まではほぼ満点だという自信はあったのですが、返ってきたスコアシートを見ると
「Listening・・・14」
の文字が。
……。
そうです。
捨てた問題がそのまま採点されてしまったのです。このような大惨事を起こさないためにも、みなさんにはダミーが出たからといって問題を捨てるような真似は絶対にしてほしくありません。
まとめ
以上が、ダミー問題についての解説でした。以下の記事でTOEFL対策記事をまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。