私は海外旅行では超刺激的なことをして楽しみたいタイプの人間です。いわゆる観光案内や雑誌に載っているスポットでは,物足りないんですね。
すると,友達がこんなことを教えてくれました。
結局,ベトナムの美容院に行ってきました。そこで,ベトナムの美容院とはどんな雰囲気なのかをレポートしていきたいと思います。この記事では以下のような方を対象にします。
ベトナムで現地人のようなリアルな体験がしたい人
ベトナムの理髪店で髪を切りたいけど勇気がない人
ベトナムの美容院についてカットの流れや現地独特の風習などをお伝えしていきます!
ベトナムで髪を切るには…?
ベトナムで髪を切るといっても,様々な方法があります。ざっと考えられるだけでも,以下の3通りが挙げられます。
美容院タイプ
私がおすすめしてもらったのも美容院タイプでした。外装もお洒落なお店が多く,ベトナム人の中でも流行だそうです。中身に関しても,店員さんがスマホをいじっている以外はほとんど日本と同じように見えます。客層は,カット+シャンプーやスパを希望される方が多いようです。カットはシャンプー/ブロー付きで700円くらいが相場です。
理容室/理髪店タイプ
美容室タイプとは異なり,単に髪を切ってもらうだけというお客さんが多いお店です。男性の場合,髭剃りや顔のケアも付いてくるところもあります.カットは400円程度が相場です。
露店タイプ
こちらのイメージは「The ベトナムの床屋」です。現在,ベトナムでの主流はこちらのタイプではないでしょうか。ベトナムでは床屋に限らず,多くのお店が露店タイプで道路沿いにお店を開いています。
ですから,ベトナムの床屋は靴屋さんやごはん屋さんといった露店の間などにある場合もあります。カット中はもちろん外の通行人から丸見えです。お店は家族で経営している場合が多く,カット中は夫人のお子さんに見守られながらになることもあるようです。カットは300円くらいが相場です。
青空理容室タイプ
こちらは,なんともベトナムらしいお店です。お店、と言えるのか怪しいところなのですが…。ベトナムを歩いていると,道路沿いに椅子を置いてドカッと座っているお兄さんを見かけることがあります。
まさにその方が青空理容室の店長さんです。というのも,ベトナムでは歩道のど真ん中で髪を切ることもあるのです。これを私は,青空理容室と呼んでいます。カットの相場は不明ですが,おそらく200円くらいだと思われます。
日本人経営タイプ
こちらは最近,ベトナムで流行の形態です。ハノイ/ダナン/ホーチミンを中心にして,日本人店長によるたくさんの個人経営のお店が,ベトナム進出を果たしています。私が住んでいたダナンにも,何件か日本人美容室がありました。日本ならではの質の良いサービスがベトナムで大人気だとのことです。
ベトナム人はもちろんのこと,ベトナム在住の日本人に最も人気があるらしいです。ベトナムにいながら日本と同じクオリティの美容院があるのは非常にありがたいことですよね。カットの相場は3000円~と日本と同じくらいです。
美容院タイプを体験!
さあ意を決して,ベトナムで髪を切ってまいりました。さすがはベトナム。美容院タイプだとなめていたらコテコテのローカル文化を体験できました。私が行ったのはこちらのお店です。
なんとも,お洒落な外装じゃないですか?!実際に中に入ってみると,男性店員さんがスマホをいじりながら散髪台まで案内してくれます。ベトナム人ではないということで,希望の髪型を選べと写真を見せられますがせっかくなので私は
とジェスチャーを交えてなんとかお願いしました。1つ返事でカットが始まります。乱暴にクロスをかけられ,シュッシュとみずを吹きかけられます。躊躇なくバリカンをぐいぐい入れられ,見る見るうちにべトナミーズな髪型に変身していきます。どうやらベトナムには「髪をすく」ことをあまりしないらしく,すきバサミすらありませんでした。
カットしている間は,さすがにスマホは見ていませんでした。それどころか,1分おき位に鏡を覗き込みながら
とニコッとしてきます。ベトナム人は,仕事に真剣なのか不真面目なのか分かりませんね…。バリカンで刈り上げられ,ハサミで長さを整えられた後は,このような場所へ誘導されました。
ベトナムのシャンプー台です。このお店では,カットされる店員さんとは別にシャンプー/スパ専門の店員さんがいらっしゃりました。女性店員さんに手で指図されるがままに,シャンプー台に横になります。
ここで私は最大の衝撃を受けます。日本であれば,目隠しのようなものをかけてから優しく髪を濡らしてくれますよね。私もついついその心持でいたのですが,なんとその女性店員さん冷水を顔にぶっかけてきました。もう顔も襟元もびっしょびしょです。しかも,髪は洗わずに顔から洗うんです。そして髪を乱雑に濡らされ,ゴシゴシと爪を立てながら髪を洗ってくれました。
私は,爪をたてることに関しては全く嫌ではなかったのですが,中には不快に感じる方もいらっしゃるかと思います。ですので,もしベトナムの美容院に行かれる方がいらっしゃるなら「爪を立てないで」と伝えるのを忘れないようにしてください。
そして,髪が洗い終わったタイミングでヘッドマッサージが始まりました。私は店に入ったときに頼んだ覚えはないのですが,恐らく外国人へのおもてなしだったのでしょう。しっかり料金は払いましたが。
ヘッドスパがなされている最中,女性店員さんは遠くの店員さんとぺちゃくちゃ喋っています。それでも,マッサージはめちゃくちゃ気持ちよかったです。一番印象的だったのが髪を洗う回数です。
と心の中で何度ツッコんだことか…。シャンプーを泡立ててマッサージ,冷水をぶっかけて泡を流す…。このサイクルを5回は繰り返しました。
私の髪のパーティクルは瀕死状態だったと思います。シャンプーサイクルの間には顔にパックのようなものをのせられます。それはそれでいいのですが,パックをのせる前に顔にできたあらゆるできものを爪でもぎ取られます。ほんの少しのニキビやできものも容赦なくガリガリとはぎ取られます。
これも心の中で叫びましたが,彼女には全く届かず。そして,シャンプーサイクルが終わったらようやく解放(?)です。気持ちよかったといえば気持ちよかったのですが,襟元はびしょぬれです。
と思っていた矢先です。散髪台に戻って先ほどの男性店員さんがドライヤーで乾かしてくれるのですが,髪より先に襟元を乾かしてくれます。
ここでも心の中のツッコミ炸裂です。乾かしている間は,別の店員さんが持って来てくれた綿棒で耳を掃除できます。これも耳の中をびしょびしょに濡らしたことへの配慮ということなのでしょうか。
そうこうしている間に,襟元も髪も乾きました。ここからの流れは日本と全く同じです。ベトナム語のワックスを見せてくれて「OK?」と尋ねてきます。私がうなずいたところ,その店員さんは日本では考えられない量のワックスを手に付けました。
と恐れおののきながらも,仕方なくおとなしく座っていました。男性店員さんは何のためらいもなく,べちゃべちゃとワックスをつけ始めました。
と唸っている間に,無事カット&シャンプーが終了です。カットの仕上がりは,悪くありません…!「The ベトナミーズカット」というのが感想です。この髪型チェンジを期に,町中で度々ベトナム人に間違われることになる話はまた別の機会にしましょう。
そんなこんなでお会計の時間です。頼んでもないスパ料金を含めても,1700円程度でした。詳細を見てみると,以下のような内訳でした。
カット:700円
スパ:600円
顔パック:300円
ワックス:100円
なるほど,ベトナムではワックスは別料金なんですね。男性店員さんと女性店員さんにカムオン(ありがとう)を言ってこの店を後にしました。
まとめ
「美容院タイプ」とはいっても,ここまでローカル文化を体験することができます。
という方には,ぜひ髪を切ることをおすすめします。理容室タイプや露店タイプでは,もっと激しい体験ができること間違いナシです。女性の方で,シンプルに髪を切りたいのであれば,やはり不安だと思いますので日系美容院を選ばれるのもアリだと思います。以上、ベトナム体験談レポートでした。ベトナム語については以下の記事をご覧ください。
ベトナム留学体験談については以下の記事をご覧ください。