本記事は教養記事シリーズその15です。その他の教養記事はコチラの目次をご覧ください。
統一地方選挙とは?
利点は?
今の状況は?
日本の政治のしくみの解説は「【3分で分かる!】参議院/衆議院とは?国会や内閣の役割や政治のしくみを分かりやすく解説します!」をご覧ください。
統一地方選挙とは
名前の通り,統一地方選挙というのは選挙をしなくてはいけない日が近い自治体がまとめて選挙を行うしくみのことを指します。日本で行われる選挙は,主に以下の3種類に分けられます。
1.国政選挙:衆議院と参議院の議員を選ぶ
2.首長選挙:都道府県知事と市区町村長を選ぶ
3.地方議員選挙:都道府県議員と市区町村議員を選ぶ
統一地方選挙は,「首長選挙」と「地方議員選挙」をまとめて一斉に行うものです。通常,4年に一度,4月に行われます。さらに,統一地方選挙は「都道府県と政令指定都市」に関する前半戦と,「それ以外の市,特別区,町村」に関する後半戦に分けられます。
利点
選挙日が近い自治体の選挙をまとめて行うメリットは以下の通りです。
●経費の削減
●告知のしやすさ
●有権者の意識を集中させられる
選挙をバラバラに行うよりも効率よく運営をすることができるため,経費削減につながります。また,選挙日がバラバラであれば投票する側の国民も混乱してしまいます。統一地方選挙として告知をすれば,有権者の意識をうまくコントロールして投票率を上げることが可能になります。
今の状況
それでは,統一地方選挙はどのくらいまとめて行えているのでしょうか。全国の自治体のうちどれほどが一斉に選挙を行っているかを示す「統一率」という指標は平成27年の統一地方選挙で27.52%となっています。
というのも,これにはワケがあるんです。統一地方選挙が始まったのは昭和47年4月のことで,第1回統一地方選挙の統一率は当然100%でした。それ以降4年に1度のサイクルですべての自治体が一斉に選挙を行うはずでした。しかし,知事の不祥事や市町村の合併などがあった自治体では4年の満期を待たずして選挙を行うことになってしまうのです。一度統一地方選挙のサイクルから外れてしまうと周期が狂ってしまうため,統一率は27.52%という低い値になってしまっているのですね。