ラプラス変換

【2020年版】元文系京大生がおすすめするラプラス変換/解析の参考書

ネット上におすすめ参考書がたくさんありすぎてどれを選べばよいのか…
本屋さんに行ってもどれがよい参考書なのか分からないわ…

 

この記事では、上のような方々に向けて私が厳選した「圧倒的良書のみ」紹介していこうと思います。

★この記事の流れ★

「ラプラス変換」の圧倒的良書だけをポイントを絞って紹介していきます。

<STEP 1>なっとくするフーリエ変換

題名は「フーリエ変換」となっているものの、後半でしっかりラプラス変換への橋渡しをしてくれる間違いない1冊。

ラプラス変換というのは、結局のところフーリエ変換の拡張なので、フーリエ変換なくしてはラプラス変換は語れないのです。フーリエ変換についてはこちらの記事をご覧ください。

【2020年厳選】元文系京大生がおすすめするフーリエ変換/解析の参考書フーリエ変換/解析のおすすめ参考書を初学者向けにお伝えしていきます。定期テスト満点を目標に、レベル別に分けて解説していきます。名著を厳選しています。...

 

<STEP 2>やる夫で学ぶシリーズ

やる夫で学ぶディジタル信号処理

こちらはネット上のサイトになります。「やる夫で学ぶディジタル信号処理」とは、2ちゃんねるから生まれた「やる夫」と「やらない夫」というキャラクターが会話形式で進めていく革新的な資料です。

こちらの資料は、東北大学/大学院情報科学研究科の鏡慎吾教授が書かれたもので、無料で一般公開されています。2ちゃんねると聞くと、本当にしっかりした資料なのか心配になるかもしれませんが、著者の鏡教授は以下のようにコメントしています。

2011年10月頃から, twitter や はてなブックマーク 等で多数言及されるようになり,予想以上の反響に驚いています.大変ありがたいことなのですが,ツイートやコメントを読んでいると「普通の信号処理の教科書の語尾を『だお』に変えただけのもの」を公開していると思われている節が (一部に) あるようです.

もちろんそんな酔狂なことに時間を割いているはずはなく,わざわざ新しいテキストを書き起こしたのにはそれなりの意図があります.基本的には,数式の背後にある概念やそのとらえ方を,できるだけ嘘のない形で伝えることを試みました.そのために

・新しい概念や定義を導入する際,なぜそれが必要なのかを可能な限り説明する
・数式を展開して証明終わり,ではなく,できるだけ直観的な説明をする.数式の展開が必要な場合は,その式変形の意図をできるだけ説明する

ことを心がけました.そのような書き方のためには,わからないことを遠慮なく「わからない」と言う,やる夫のような生徒役との会話形式が適していると考えました.

ーーー「前置き」より

 

私はこの資料の魅力にとりつかれてしまって、全PDFを印刷して冊子状にまとめてしまいました。そのくらい「毎日見たい」と思えるような資料になっています。これだけのクオリティの資料を、無料公開する鏡先生には脱帽です。最初の「フーリエの冒険」と併せることで、フーリエ変換の本質を深く知ることができます。

本資料は、ディジタル信号処理を意図して作られているので、数学的な理解だけをしたいのであれば13章までの学習をおすすめします。

 

<STEP 3>マセマシリーズ

出ました!大学生の救世主こと「マセマ」です。本書は他の分野と違って「ノーマル編」のみの出版となっています。「演習編」がないということは、「ノーマル編」だけである程度の演習量は確保できるということです。

マセマの特徴としては、難しいところから逃げずに「全部数式で理解する」ことに徹底している点です。ラプラス変換を数式で理解しようとすると、ほとんどの人が挫折しかけてしまうのではないでしょうか。私もその内の1人でしたが、マセマを読むことで最低限数式を使ってラプラス変換を理解することができました。

 

<STEP 4>これなら分かるシリーズ

本書はラプラス変換の直接的な説明はないものの、ラプラス変換の根幹をなす応用数学に関する金谷先生の名著です。どれほど良書なのかというと、フーリエ変換をはじめとしたあらゆる信号処理の本で「本質的な理解を促す本」として参考文献に載っているほどです。つまり、全国の先生方が認める超有名な著書なのです。

本書の特徴は、なんといってもディスカッションパートです。

本書は岡山大学工学部情報工学科の2年生のための「応用数学」の授業のための講義ノートとして作成したものが基となっている。

「BOOKデータベース」より

 

と書かれていることから分かるように、金谷先生は「学生がどこで躓いてどのような誤解をするのか」という点を熟知されている先生です。そのような学生の質問や誤解が、ディスカッションパートにおいて対話形式で表現されています。

本書のもう1つの特徴は「直交展開」を基本の軸として説明されていることです。この点は、先ほどの「やる夫で学ぶディジタル信号処理」で表現されていることと通じるので、以上3冊を読了されれば並大抵の学部生では到達できないような水準でフーリエ変換を理解することができるでしょう。

本書ではラプラス変換を直接的に扱ってはいません。ラプラス変換の背景を理解するための数学的知識を養うことができます。

 

<STEP 5>理工系の数学入門コース

こちらは昔から語り継がれる、岩波書店の「理工系の数学入門コース」です。岩波書店からは、本書以外にも同シリーズで様々な本が出版されていますが、本書のフーリエ解析は特におすすめです。岩波書店も、サイエンス社と同様に少しお堅いイメージがあるものですが、本書は非常に柔らかく書かれています。

本書の最後の方にラプラス変換についての演習があります。

 

<STEP 6>試験前はこいつで復習!

私が激推ししている名著です。詳しくは以下の記事をご覧ください。

【これ1冊で解決!】大学院数学演習書の決定版。大学院数学のおすすめ参考書を初学者向けにお伝えしていきます。定期テスト満点を目標に、レベル別に分けて解説していきます。名著を厳選しています。...

 

まとめ

最近、テレビ番組やニュースで「人工知能」「AI」という言葉をよく聞きます。AIやIoTが世の中を変えていくこの動きは「第四次産業革命」と呼ばれており、社会現象となっています。数年前と比べブームは収まってきましたが、AIやIoTが我々の生活を大きく変えることは間違いないでしょう。

社会の半分の仕事がAIに奪われてしまうなどと言われている今、私たちにできることは「どの時代にも生きる基礎学力」を身につけることではないでしょうか。基礎学力さえあれば、社会の流れがどの方向に変わっても周りに流されずに自分自身の力だけで何が必要で何が不必要なのか判断することができるでしょう。

 

今はディープラーニングが流行っているからとりあえず深層学習を勉強するぜ!
人工知能を勉強すれば将来役に立ちそう!

 

みなさんは流行に身を任せて「なんとなく」勉強していませんか?超流動的な社会である今、我々はどの時代であっても普遍な力を身につけたいところです。普遍的な力って何でしょう。私は「数学」こそ、どの時代でも変わらないただ1つの力だと思っています。

みなさんも、ぜひ当サイトの記事を参考にしてどの時代にあっても普遍的な力を身につけてくださいね。おすすめ参考書の続きは、こちらをご覧ください。

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京都大学で機械学習を学んでいます。

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