大学の専門科目って、いきなり難易度上がりますよね…?情報・電気系の方や、今後情報系に進まれる方には必須科目である信号処理。
教養科目までの内容とは違って、いきなり抽象的になります。そこで、この記事では初学者に向けて私が大学院勉強に用いた信号処理のための参考書を厳選してお伝えしたいと思います。
初学者が信号処理を独学するためにおすすめな参考書を特徴と合わせてまとめていきます。
読みたい場所へジャンプ!
<STEP 1>数学
信号処理には「フーリエ変換」「ラプラス変換」の知識が必要です。これらの基礎的な内容をおさらいした上で、以下の参考書に進まれることをおすすめします。
<STEP 2>やる夫で学ぶシリーズ
こちらは「フーリエ変換」「ラプラス変換」でもおすすめした資料になります。
1)級数展開
2)フーリエ変換
3)標本化定理
4)ディジタルフィルタ
5)ラプラス変換
6)z変換
7)ディジタルフィルタの設計
信号処理の基本的内容がカバーされているだけでなく、鏡先生独自の語り口調や資料中で一貫した説明方針など、書店に並んでいても全くおかしくない充実度になっています。
こちらの本で信号処理の本質的な部分まである程度カバーできます。しかし、鏡先生も資料中で述べられている通り、分かりやすさを優先して議論を飛ばしている箇所があるのも事実です。さらに演習量も本PDFだけでは補いきれないので、以下に挙げる参考書も参照してみてください。
<STEP 3>例解ディジタル信号処理入門
こちらは、ディジタル信号処理の演習型のテキストになります。具体的には、z変換からディジタルフィルタを網羅しており、「理解する」を「使える」に発展させるための1冊です。ディジタル信号処理において、ここまで豊富な問題を載せている本は少ないのではないでしょうか。
弱点としては、本書だけではどうしても「解ける」ことが最優先になってしまい、数式を使った理解がしにくくなってしまいます。そこで、以下の本を用いるとよいでしょう。
<STEP 4>ディジタル信号処理の基礎
本書は、かの有名な辻井先生の著書になります。特徴としては、アナログ⇔ディジタルの架け橋となる標本化定理についての説明が詳しいです。
標本化定理の導出は、一見すると難解な式変形が多いように見えますが、それらの背景までしっかりと行間を詰めて丁寧に説明されています。初学者が数式を使って理解するためにマストで必要な1冊です。
<STEP 5>ディジタル信号処理
この本は、アナログ信号処理というより実用的なディジタル信号処理に焦点を当てた1冊です。現在でも広く使われているとても重要なアルゴリズムとして、FFTが挙げられます。本書では、FFTに関する説明が丁寧です。
我々が使用するときにブラックボックスになってしまいがちなディジタルフィルタの設計についても詳しく説明されています。
<STEP 6>信号処理入門
本書はアナログ信号処理からディジタル信号処理まで幅広く扱われており、総復習に最適な1冊になっています。問題演習も豊富ですので、知識を「使えるか」の確認にも使えます。
さらに、本書は相関係数の扱いについても触れられており、学部レベルの信号処理をより専門的に尖らせていくためのはじめの1冊としても非常に有効です。
まとめ
最近、テレビ番組やニュースで「人工知能」「AI」という言葉をよく聞きます。AIやIoTが世の中を変えていくこの動きは「第四次産業革命」と呼ばれており、社会現象となっています。数年前と比べブームは収まってきましたが、AIやIoTが我々の生活を大きく変えることは間違いないでしょう。
社会の半分の仕事がAIに奪われてしまうなどと言われている今、私たちにできることは「どの時代にも生きる基礎学力」を身につけることではないでしょうか。基礎学力さえあれば、社会の流れがどの方向に変わっても周りに流されずに自分自身の力だけで何が必要で何が不必要なのか判断することができるでしょう。
みなさんは流行に身を任せて「なんとなく」勉強していませんか?超流動的な社会である今、我々はどの時代であっても普遍な力を身につけたいところです。普遍的な力って何でしょう。私は「古典的手法」こそ、どの時代でも変わらないただ1つの力だと思っています。
みなさんも、ぜひ当サイトの記事を参考にしてどの時代にあっても普遍的な力を身につけてくださいね。おすすめ参考書の続きは、こちらをご覧ください。