TOEFL・TOEIC・IELTS、この3つのテストに関してネット上では様々な情報が氾濫しています。そこで、この記事では、TOEFL・TOEIC・IELTSの違いを改めてまとめていきたいと思います。
こんな質問にもお答えしていこうと思います。
TOEFL/TOEIC/IELTS/英検を
①一言ずつで比較する
②細かな違いを比較する
③難易度を比較する
④日本での使われ方を比較する
違いを一言ずつで紹介
TOEFLは、大学シーンを想定してパソコン上で能力をはかります。TOEICは、ビジネスを想定して読み聞きだけに特化した能力をはかります。IELTSは、アカデミックなシーンを想定して対人的な能力をはかります。英検は、日本が主催するテストで能力測定という側面より様々な機関で優遇される失効期限ナシの資格を獲得できるという側面が大きいです。
TOEFL:大学シーン・パソコン上
TOEIC:ビジネス・読み聞きだけ
IELTS:アカデミック・対人的
英検:失効期限ナシの資格
どうですか…?イメージはわいてきましたか?お次は、4つのテストの細かな違いについて見ていきます。
4つのテストの細かな違い
主催
TOEFL | ETS |
---|---|
TOEIC | ETS |
IELTS | ケンブリッジ大学英語検定機構、ブリティッシュ・カウンシル、IDP Education |
英検 | 公益財団法人 日本英語検定協会 |
費用
TOEFL | 27,600円(1ドル=120円の場合) |
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TOEIC | 5,725円 |
IELTS | 25,380円 |
英検 | 8,400円(1級の場合) |
開催回数
TOEFL | 月に3~5回程度 |
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TOEIC | 月1回程度 |
IELTS | 月に1~2回程度(場所は限られている) |
英検 | 年3回 |
形式
TOEFL | 全てPC上 |
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TOEIC | マークシート |
IELTS | マークシート+面接 |
英検 | マークシート+面接(全てPC上で行うCBTもある) |
出題分野
TOEFL | 大学でのキャンパスライフや講義 |
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TOEIC | オフィスシーンと日常会話 |
IELTS | 新聞、専門雑誌、広告 |
英検 | 社会環境から学生生活までまんべんなく出題。 |
時間
TOEFL | 4-5時間 |
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TOEIC | 2時間 |
IELTS | 3時間程度 |
英検 | 3時間程度(1級の場合) |
受験者数
TOEFL | 国内8万人 |
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TOEIC | 国内240万人 |
IELTS | 国内4万人 |
英検 | 国内360万人(全ての級の合計) |
申し込み方法
TOEFL | インターネット、電話 |
---|---|
TOEIC | インターネット、コンビニ端末 |
IELTS | インターネット、コンビニ端末 |
英検 | インターネット、コンビニ端末、特約の書店 |
難易度の比較
4つのテストですが、難易度にはどのような違いがあるのでしょうか?……実は、4つのテストの難易度比較は公式に発表されていません。
その通りです。そもそも、試験の形式が異なるわけですから正確な比較なんてできるはずがないですね。4つのテストを受けた私の感覚で難易度を示してみると
IELTS ≧ TOEFL iBT > 英検1級 >> TOEIC
になります。IELTSナビさんによると
このような換算表を導出されていました。この表は、ETS公式のTOEFL⇔TOEICの表や他団体の発表する換算表をまとめたものになります。
この表が世界で共通という訳ではありません。
結論から言ってしまうと、これらのような一般的に「公式」とされている換算表は圧倒的にTOEICが有利なように作られています。私自身の感覚としても、TOEICが優遇されていることは明らかに分かります。他のWebサイトにもそのような記述がたくさんあります。
はい。日本における英語試験の評価についてですが、各公式団体が
と言っている基準しか世の中に出回っていないため、日本の大学や企業はその基準を採用するしかないのです。ですから冒頭の
という質問に関しては「TOEICが圧倒的に大学にも企業にも有利です」が答えになるでしょう。
日本での使われ方
TOEFL | 留学や大学院での英語試験の代替 |
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TOEIC | ビジネスにおける英語力の評価 |
IELTS | 海外への移住時の要件やイギリスへの大学進学の評価 |
英検 | 日本の大学やオーストラリアの大学への受験 |
基本的には、上の表に書いてある通りですが特筆すべき点が何点かあります。
1点目ですがIELTSは「イギリス」関係の要件に必要になります。なぜなら、IELTSはイギリスの団体(ケンブリッジ大学英語検定機構、ブリティッシュ・カウンシル、IDP Education)が主催しているからです。ですからIELTSのリスニングでイギリス英語が出ることもあります。
2点目ですが、英検が日本の大学やオーストラリアの大学に優遇されているという事実です。おそらくこれは、あまり知られていない事実なのではないでしょうか?英検は失効期限がないので、TOEFLやIELTSと比べて非常に都合良く英語力を証明することができます。
また、小さいころから英検を受けてきた方もたくさんおられるのではないでしょうか。そのような方々にとっては、受け慣れた形式の試験ですので、英検という選択肢も現実になってくるでしょう。
まだ英検は英語力の証明として広く伝わっていないようなので注意が必要です。
まとめ
4つのテストはそれぞれ性格が異なっており、みなさんの状況に応じて適切に取捨選択する必要があります。しかし、単なる数字による英語力の証明だけであったら私はTOEICをおすすめします。しかし、今後TOEICが使われなくなる可能性も十分考えられますので、注意が必要です。TOEFL/IELTSのおすすめ勉強法については、以下の記事をご覧ください。