今や大人気の観光地となったベトナム中部の都市ダナン。その魅力は「ホイアン」と「フエ」なしには語ることができません。ホイアンは世界遺産にも登録されているダナン南部に位置する港町です。
フエはグエン王朝の町並みを色濃く残す古都です。
もちろんダナン市街地にも美しいビーチをはじめ様々な観光名所があります。それだけでなくダナンからは「ホイアン」「フエ」にもアクセスが良好なため,観光地としての地位を確立しています。ベトナムのフエと言えば
という点で有名です。しかし実は「山奥」にフエの隠された魅力があるんです。そこで,この記事では私が実際にフエの「山奥」に行った際の体験をまとめてみました。その名も「エレファントスプリング」といいます。皆さんが旅行のプランを立てる時の参考になれば幸いです。
ダナン北部に位置するフエの山奥での体験談をまとめていきます。
フエってどこにあるの…?
ダナンとセットでおすすめ観光地として挙げられるフエ。意外とダナンから遠いんです。
その距離なんと約100km。
そうなんです…。フエ、遠いんですよ。しかし。最後の王朝があった”フエ”はめちゃくちゃ遠いのですが,現地の人々に”フエ”と呼ばれている地域はもっと広いんです。今回私が行ってきたのはトゥアティエン”フエ”と呼ばれる場所です。
そして目的地は「エレファントスプリング」と呼ばれる観光地です。日本でこそあまり知られていませんが,現地の人には大人気の川遊びスポットです。
エレファントスプリングの場所
エレファントスプリングはダナンの北方45㎞の山奥に位置しています。
バイクであれば2時間程度で着いてしまいます。その途中にもまた,いくつかの名所があります。
ダナンからの行き方
ダナンからバイクで向かう方であればぜひ立ち寄っていただきたいスポットがあります。ちょうどダナンからトゥアティエン=フエ省に接続する地点が峠になっています。その名も「ハイヴァン峠」と言います。
ハイヴァン峠は戦争の際に要となる地点でした。というのも,ハイヴァン峠はベトナムは北部と中央部をつなぐ中間地点であったからです。その険しさから,両地を移動しようとする軍隊の障壁となり続けました。
また,ハイヴァン峠はベトナム北部と南部の気候の差をも生み出します。ハイヴァン峠は中国から吹く北西の風をさえぎってしまうため,南側では気温が高く乾燥し,北側では寒冷で高湿になることが多いです。これは実際に,バイクで移動しているときにも峠を通り過ぎた辺りから
と身をもって感じられるほどです。戦争の要地でもあったハイヴァン峠には,このような身を隠すための小さな要塞が見られます。
また,ハイヴァン峠は交通の要であるため,近くには出店があります。エレファントスプリングへ向かう際には貴重な飲食物補給スポットです。
エレファントスプリングの道のり
ハイヴァン峠を過ぎてエレファントスプリングまでの道はなかなか刺激的でした。
こんな感じで海沿いの道を走っていくのですが,途中でこんな場面がありました。
通行止めか…?
と思ったら,原因はこれでした。
なんと警官が手動で踏切の役割をしていました。なんとも原始的です。警官の人も相当暇そうにしていました。踏切を通りすぎてしばらく進むと,大きな幹線道路に出ます。そして,幹線道路からまた山道に入ります。その道がなんとも険しいんです…。
現地の人でも慎重に通っていました。バイクはもうドロドロです。そんなこんなで入場チケットを買い,バイクの駐輪場までたどりつきました。
ここからは登山の始まりです。登山と言っても,15分程度歩けばエレファントスプリングまで到着してしまいます。
ここが入口です。この階段をのぼって少し山道を歩きます。
そうすると,こんな川沿いの集落に出ることができます。
ここがエレファントスプリングです。河原には,かやぶき屋根の昔ながらの集落が集まっています。
エレファントスプリングで出来ること
エレファントスプリングでは川に入って遊ぶことができます。観光客も少なく,ストレスなく自然を満喫できます。水も澄んでいてとてもキレイです。
この像こそ”エレファント”スプリングの由来ですね。
1番のおすすめ体験
そしてこのスポットの最もおすすめ体験は…。
肉です。様々な鶏肉の料理を食べることができます。手前は姿焼き。奥左は蒸し焼き。奥右は生姜焼きです。姿焼きはこんな感じでハサミを使って食します。
そしてこんなローカルな食べ物も体験できます。
フエ名物の「バインボッロック」です。お餅の中にエビが入っていて,クセもなく食べやすいです。お好みで辛いソースにつけて食べます。自然と食,道すがらには歴史,たくさんのローカルを満喫できるおすすめスポットです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
フエ=最後の王朝のイメージが強いですが,このような自然と触れ合うアクティブ系の楽しみ方もあります。ダナン、フエ、ホイアンも,なんだかんだで「観光客用」としての側面があります。観光客用の値段があったり,旅行センターがあったり…です。しかし,このエレファントスプリングでは完全にローカルな体験ができます。ぜひみなさんも,ベトナムが開発され切ってしまう前にこのような貴重なローカル体験をしてみてください!