本記事は教養記事シリーズその26です。その他の教養記事はコチラの目次をご覧ください。
その役割は?
キャッシュとの違いは?
クッキー
クッキー(Cookie)は様々な情報が書かれたハンコだと思ってください。
お菓子のクッキーと同じスペルなので間違えそうになりますよね…。名前の由来はクッキーと同じような意味の「マジック・クッキー(Magic cookie)」という単語を省略したものです。しかし,マジック・クッキーという言葉がどこからきたかは分かっていないようです。
クッキーをハンコに例えるためには,インターネットのしくみを理解する必要があります。詳しくはコチラの記事で解説していますが,インターネットは基本的に「Webブラウザ⇔Webサーバ」という流れで通信されます。
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インターネット通信とCookie
この情報のやり取りを書類だとします。AさんはWebブラウザに対して,あるサイトが見たいというお願いを出します。そうすると,WebブラウザはWebサーバに向かってAさんのお願いを機械語に翻訳した書類を提出します。
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書類を受け取ったWebサーバは,Aさんの情報が蓄えられたハンコを押してからWebブラウザに書類を返却します。ハンコ付きの書類を受け取ったWebブラウザはAさんにサイトを表示させます。このハンコこそがCookieなのです。
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Cookieには,例えば「ネットショッピングの買い物かご」「ログインIDとパスワード」などといった情報が書かれています。そうすることで,Webブラウザを一度閉じたとしてもWebサーバに対してハンコ付きの書類を提出することで「買い物かごの中身」や「ログインIDとパスワード」が保持された状態でサイトにアクセスすることができるのです。
キャッシュとの違い
キャッシュは「一時的に情報を蓄えておく機能」のことを指します。クッキーと非常によく似ていますが,目的が異なります。キャッシュの目的は主に「通信の高速化」です。一方,クッキーの目的は「通信の最適化」です。かみ砕いて言えば,キャッシュではいかに早くサイトにアクセスするかを考えますが,クッキーではいかに快適にネットを使うかを考えます。
クッキーの目的は通信の最適化
キャッシュの目的は通信の高速化