この記事では,当ブログの管理人が考えた自己分析方法をお伝えしていこうと思います。巷に溢れる胡散臭い自己分析方法に一石を投じるという意味でも,みなさんのお役に立てれば嬉しく思います。
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結論
まず最初に結論からお伝えしていきます。手法の概観といったところでしょうか。大まかに分けて,10ステップからなります。少し長ったらしく感じるかもしれませんが,1日向き合えば十分な程度の自己分析を行うことができると思います。
1.出来事の洗い出し
2.時系列整理
3.原因と事象
4.キーワード
5.10ポイント列挙
6.グルーピング
7.因果関係
8.図示
9.企業マトリックス
10.クリティカルポイント把握
自己分析の概観
そもそも何で自己分析なんてするん?
多くの場合,自己分析は就活という荒波にのまれた学生が初めて行うものだと思います。しかし,管理人が思うに,自己分析というのは就活に限らず人生を通して継続的に行う必要がある営みだと思っています。
そして,たいていの場合はネットで適当に見つけた断片的な知識や,人材系のよく分からんサービスで振りかざされたフレームワークを盲目的に信じて,それがあたかも最強の武器だというばかりに利用するパターンが多いと思います。
器用な就活生は,それなりの自己分析を通して企業に求められていることを理解して,自分をほどよくフィットさせることで就職活動を乗り切っているのでしょう。しかし,私にはそのような器用なマネはできませんでした。
自己分析の目的
そこで,本記事では自己分析の深いモチベーションを捉え直します。最初はまず,シンプルかつ究極的な問いでもある「なぜ自己分析をするのか」について考えていきます。
結論は「自分の幸せを定義するため」です。自分自身,何かしらの事象に対して思考を深めたいときには,ひたすらWhy?を繰り返すという方法をとります。なぜ自己分析をするのか,それは自分を知るためです。なぜ自分を知る必要があるのでしょうか,それは自分を客観視するためです。なぜ…という具合に,思考を深めていきます。
なぜ…と問いを深めていくと,たいていの場合は局所解に陥ります。そのときは,一旦問いの方向性を変えればOKです。少し以下に思考の例を示します。
なぜ自己分析をするのか?
→自分を知るため
(Why?)→自分を客観視するため
(Why?)→自分を他者との関係性の中で捉えるため
(Why?)→社会は他者との関係で成立しているため
なぜ社会と自分を考えるのか?
→もうすぐ自分は社会に出るから
なぜ社会に出るときに自分を知る必要があるのか
→社会での適切な自分の振る舞いを理解するため
(Why?)→適切でないと社会とマッチしないため
(Why?)→マッチしないとお金が発生しないため
本当にお金を発生させるために自己分析するの?
→実はお金だけでなく自分のモチベーションを探るため
(Why?)→モチベーションが湧くと日々が生き生きするため
(Why?)→そうすると自分が幸せになるから
【結論】
自己分析は自分の幸せを定義するために行う。
このような具合です。さて,自己分析の目的がわかったところで,今一度自己分析を俯瞰してみましょう。
自己分析の手段・副産物
自己分析の目的は自分の幸せを定義することでした。ここは,人それぞれだと思っていますが,おおよそ似たような答えにはなると思います。ここで意識して欲しいのは,いわゆる「マインドマップ」「ライフチャート」「SWOT分析」「Will/Can/Must」は手段でしかないという点です。
多くの人は,これらのフレームワークを使うことが目的になっていないでしょうか。本末転倒ですよね。何のために自己分析をしているのか,分からなくなっていませんか。
もちろん就活のためっしょ!
ここまでふっ切れていれば,逆に気持ちがいいですね。しかし,最初にもお伝えした通り,自己分析は生涯を通じて行なっていくべき営みです。ゆえに,自己分析はアップデート型でなくてはなりません。就活のために一回限り行う分析ではないのです。
実は,就活のための自己分析という側面は,私の考える方法では副産物として出てきます。つまり,自己分析を正しく行なっていけば,自ずと企業選びの軸が定まってくるのです。以下で,詳しく説明していきますね。
自己分析の…
目的:自分の幸せを定義するため
手段:マインドマップ/ライフチャート等
副産物:就活の軸が定まる
提案手法
さて,ここからは管理人の例も交えながら具体的な方法や利用するツールをお伝えしていこうと思います。それではいきます。
出来事の洗い出し
まずは情報をひたすら洗い出します。情報がなければ,処理することもできませんし,分析することもできませんからね。おすすめのツールは「MindMeister」というマインドマップです。無料版でも十分な機能を利用できます。使い方もシンプルで,EnterキーやTabキーを使って簡単に綺麗なマインドマップを作成することができます。
ここでは,どのような方法で過去の出来事を洗い出してもOKです。例えば「過去の部活動」であったり,「嬉しかったこと・悲しかったこと」などといった切り口でもOKです。情報の整理は後から行うため,ここではとにかく大量のデータを集めることだけに集中してください。
ある程度洗い出しが収束してきたら,次のステップで必要になる情報を抜き出します。マインドマップの中で「この出来事・感情は自分の中で転換点だったなあ」というものに印をつけておいてください。10〜20個くらいあると非常に良いと思いますMind Meisterでしたら,色をつけておくと便利です。
時系列整理
さて,大量に出てきた出来事を時系列処理します。そうすることで,自分が今まで生きてきた中での相対的な充実度を測ることができます。まずは,以下のようにライフチャートの下図を完成させます。横軸の縮尺は,自分の思い出と比例するように書くとGoodです。例えば,私の場合は高校と大学が充実しており,多くの経験をしてきたと感じているので,相対的に横軸を少し広く取っています。
次に,先ほど印をつけた出来事・感情をプロットしていきます。その際,充実度を相対的に測りながら大げさにプロットしていくと後々分かりやすいライフチャートになります。
これらの点をなめらかに繋げばライフチャートの完成です。
原因と事象
ライフチャートの各点について,その事象と原因・詳細を書いていきます。ここでも,多くの情報を洗い出すようにしましょう。
キーワード
さて,ここではライフチャートの傾きが急変化するところに注目していきます。前のステップでは,各点における原因や詳細を考えていきましたが,このステップではそれぞれの相互関係をみていきます。
なぜ,充実度が低下していったのか。なぜ充実度が急上昇したのか。その答えとなるキーワードを色付きで記入していきます。上昇系は赤,下降系は青,などといった具合です。このキーワードが,のちのポイント列挙につながってきます。
10ポイント列挙
さて,今まで出てきた出来事・感情などから「自分が幸せになる10個のポイント」を抽出していきます。ここで注意するべきなのは,極力現れている事象を選ぶようにしてください。そして,自分の言葉で抽象化してください。理由や原因を選ぶよりも,その結果として現れてるものを言語化した方が効率よく抽象化を進めることができます。
ライフチャートで赤く記したキーワードがポイントになってくるでしょう。他にも,ライフチャート用に印をつけなかった出来事や感情からもポイントを抽出してもOKです。
次に,ポイントの横に対応する原体験をメモしておきましょう。これは,例えば就活などでよく聞かれるポイントですので,メモしておくと良い,程度に捉えておいてください。
他にも,非常に重要な点として,この10ポイントは生涯を通じてアップデートされ続けていくものだということです。それゆえ,以下のグルーピングから幸せの定義までの流れは変わりますので,自分にとっての幸せの定義も日々刻々と変わっていくということです。
同時に,「自分が幸せになる10個のポイント」も列挙していきます。このポイントが,のちのち企業選びの最終判断に使われることになります。
グルーピング
以上で出てきたポイントをグループ化します。同じようなことを言っているなというものをそばに置いて,番号を分類していきます。
グループ化することができれば,それぞれに名前をつけてみてください。シンプルな名前であればあるほどGoodです。
因果関係
そして,各番号同士の因果関係を矢印で書いてみてください。
図示
さらに,先ほど付けた名前に抽象化してグループごとの因果関係を図示してみてください。これで,ほとんど自己分析は完了しています。
この図から,自分なりに幸せの定義を書いてみてください。
この定義を説明したければ,前のステップを段階的振り返っていけばOKです。何を実現したいんだっけ。ああ,感謝の輪を広げたいんだったよな。どんな原体験があるんだっけ,そうそうブログやバイト先での経験があったよね。こんな感じです。
企業マトリックス
ここからは副産物の企業選びの軸をみていきます。幸せの10個のポイントを使ってマトリックスを書いていきます。そして,対応する場所に,各企業がそのポイントを満たせるかどうかを「○」「△」「×」で書いていきます。○=3,△=1,×=0として各企業の点数を付けていきましょう。
大きくポイント差が開けば,企業選びは成功していると思います。しかし,ポイントが接戦である場合は,ポイントが開いている部分について細かくみていくと良いでしょう。
他にも,以下のように「×」がクリティカルポイントに該当するかを調べると良いでしょう。
クリティカルポイント把握
クリティカルポイントとは,先ほど付けた名前のうち,1つの要素から構成されている名前のことを指します。その要素を満たすことができなければ,幸せの定義の一部が欠けてしまうことになります。
シンプルに言えば,幸せの要素の重み付けということになるでしょう。ですので,10個のポイントを重要な順番の逆順に揃えて,「○△×」にそれらの番号を掛け合わせることで総計を調べてもOKです。
他にも色々な考え方があると思います。例えば,不幸せポイントから企業を選定していくという方法です。私の例では,拮抗している企業で「×」の部分に注目して,例えば③がないことで不幸せポイントのどれかが満たされてしまうか,ということを順番にみています。
就活を進めていくうちに,このようにアップデートされていくことが予想されます。
自己分析完了
これにて自己分析完了です。参考にしていただければ幸いです。