当サイトのタイトルは「Beginaid」です。これは,以下のような由来からきています。
Beginaid = Beginner + aid
(ビギネイド = 初心者 + 助ける)
かなり抽象的ではありますが,少しでも多くの初心者の方々を助けたいという思いから,2018年8月にこのWebメディアを発足させました。2019年9月までは「転ばぬ先のバンドエイド」というタイトルで当サイトを運営しておりました。実は,このタイトルに私の掲げる理念が詰まっています。
〝孤独な〟初心者に優しく
以下では,この理念が「転ばぬ先のバンドエイド」にどう結びつくのかをお伝えさせてください。もしかすると,こう思われた人もいらっしゃるかと思います。
一般に「転ばぬ先の杖」ということわざは,失敗しないように万が一に備えてあらかじめ十分な準備をしておくことのたとえとして用いられます。転んでしまう前に,杖を用意しておきましょうということなんですね。
よく言われる「転んだあとのバンドエイド」というのは,チャレンジをした結果ダメでもフォローができる環境を作りましょうということです。要するに,失敗しても大丈夫だから挑戦しようということです。一方,当サイトの理念は「転ばぬ先のバンドエイド」に詰まっています。ここには3つの意味合いが含まれています。
1)チャレンジは失敗前提
私は,物事に挑戦するときに100%成功するなんてあり得ないと考えています。例えば,100m走でオリンピックを目指す陸上選手のAさんを考えてみましょう。
Aさんは,日本代表に選ばれるために1年後に迫る大会に向けて必死に努力を重ねています。自分に足りないものを分析して,良い結果を残すためにはなにをすればよいのかを徹底的に考えました。毎日寝る間も惜しんで練習に励み,見事大会では優勝して日本代表に選ばれることができました。
なんとも見事なサクセスストーリーですね。傍から見れば100%成功に見えてしまいますよね。たしかに「目標を達成した」という点から見ると完璧に成功しています。しかし,私が思うに,チャレンジという行為は目標を達成するかしないかという「0 or 1」の世界で考えるべきではないと思うんです。
Aさんの成功は,本当に自分だけで成し遂げたものなのでしょうか。親,親戚,コーチ,ライバル,スポンサー,陸上施設のスタッフ…。色んな方々のサポートがあってこその成功ではないのでしょうか。
Aさんは,「目標を達成する」という側面以外も100%完璧だったのでしょうか。今回の例では読み取ることができませんが,おそらく多くの場合,完璧ではなかったのではないかと思います。両親への感謝は足りていたか。施設のスタッフへの気遣いはあったか。後輩や先輩によい影響をもたらせているか。全部が全部,完璧なんてあり得ません。
思うに,努力の過程で周りの環境に及ぼした影響全てまでをも100%成功とするのは,単なる自己満足と妥協でしかありません。周りの人たちの気持ちなんて分かりませんから,自分が正しかったなんて確証は持てませんよね。必ずや,全ての環境を対象にすると,改善点はあるはずなのです。
このような意味で,チャレンジというのは失敗前提で挑むものです。逆に言えば,失敗を見つけなければチャレンジする意味はありません。転ぶ前にバンドエイドをもって出発しましょう。
2)自分の中の納得感
バンドエイドをもって出発するのはいいんですが,そのバンドエイドが安っぽい頼りないものだったら何か嫌ですよね。どうせ失敗するんだったら,最強のバンドエイドを持って出発したいと思うはずです。
どんなに激しく転んでも大丈夫なバンドエイドを持っていれば思いっきりチャレンジすることができるはずです。この「大丈夫」こそ,自分の中の納得感につながってくるのです。自分が転んでも大丈夫と感じられ,バンドエイドを信じることができた瞬間にチャレンジを始めることができます。
ところで,心理学ではプラシーボ効果やピグマリオン効果,ホーソン効果という言葉があります。偽薬でも医者がそれらしく処方すれば,通常の薬と同様の効果が得られるプラシーボ効果は有名ですよね。他にも,期待されることで能力が向上するピグマリオン効果や,期待をかけることで能力が向上するホーソン効果があります。
これらの共通点は,気持ち次第でアウトプットが変わってくるという点です。「自分にはできる」「バンドエイドは最強だ」と思い込むことで,自分の能力を最大限に引き出しながら実りのあるチャレンジをすることができます。自分の中の納得感を高めて,最強のバンドエイドを用意したと信じて出発しましょう。
3)杖なんていらない
「転ばぬ先の杖」ということわざを見るたびに思うのですが,杖なんていらなくないですか?お前はおじいちゃんかってツッコみたくなります。杖というのはあくまでも歩行の補助であって,転倒を防ぐ道具ではありませんよね。
なんて言われそうですが,やっぱりモヤモヤします。このモヤモヤを,きれいにまとめてくれた方がいます。笠巻勝利さんは自身の哲学を「転ばぬ先の知恵,転んだあとの杖」という言葉で表しました。失敗を防ぐためには「物や道理をわきまえ,正しく判断し,適切に処理する能力を身につけること」が必要であり,転んだあとは力強く「復元」しなくてはならないとしています。
言い得て妙で,シビれます。杖を失敗のあとで起き上がらせるための比喩として使っていますね。私も根本的な考え方は同じです。ただ,私の考えは大転倒することを前提としているという点で異なります。大転倒しなくては身につかない知恵だってあると思うからです。しかも,失敗したほうが気付くのが早いなんてこともありますよね。杖なんて放ってしまい,バンドエイドをポケットにしまって全力疾走で駆け抜けてしまいましょう。
初心者にとっての問題
それでは,当サイトの理念に立ち戻りたいと思います。ターゲットは孤独な初心者です。今回は,周りに助けてくれる人がいない初心者のことを孤独な初心者とします。孤独な初心者が物事に挑戦するとき,何が問題になるのでしょうか。それは,「情報不足」か「情報過多」のいずれかではないでしょうか。
試しに,あなたが何か新しい資格を取得しようとすることを考えましょう。周りにサポートしてくれる人がいなければ,皆さんはまずググりませんか?「○○ 対策」「△△ 参考書」などで情報を集めてから実際に勉強を始めますよね。
想像してみてほしいのですが,もしそのときネットに何の情報も載ってなかったらどう思いますか。焦りませんか。逆に,情報があふれて正確な情報を手に入れることができなかったときに,何を感じますか。
もちろん,リテラシーをもったうえでネットを利用しろという指摘はもっともなものです。しかし,せっかくネットという素晴らしいプラットフォームがあるのですから,孤独な初心者であるみなさんがストレスなく使いやすいような環境を整えていきたいと思っています。
孤独な初心者に
最強のバンドエイドを。
これが当サイトの究極の目標です。
ポリシー
ですから,当サイトでは出来る限り正確な情報を私の体験をもとに厳選してお伝えしていこうと思っております。図らずも適切でない情報が記載されている場合もあるかと思いますが,そのときは「お問い合わせ」もしくは記事下のコメント欄でご指摘いただけますと助かります。
最後までお読みいただきありがとうございました。